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GLOSSARY 用語集

冷間圧延に関する用語についてご説明します。

あ行

圧延(あつえん)
圧延とは、回転する2つのロールに鋼板を挟み込んで板厚を薄くする工程。

天満製鈑の圧延技術

圧延率(あつえんりつ)
圧延での板厚落とし量と母材厚さの比。圧延率=板厚落とし量/母材板厚
扱いキズ(あつかいきず)
圧延工程途中で鋼板の表面についたキズのこと。シャーリングヘッドに擦らせる、材料同士を擦らせる、ワイヤーを当てるなどで発生する。 共ズレキズとも。
厚物(あつもの)
板厚の厚い鋼板。
粗切断(あらせつだん)
定尺の材料を圧延しやすいように切断すること。

シート圧延の粗切断

板厚(いたあつ)
鋼板の厚み。
1%ケイ素鋼板
(いちぱーせんとけいそこうはん)
ケイ素を1%含有した鋼板。
薄物(うすもの)
板厚の薄い鋼板。
押込みキズ(おしこみきず)
鋼板表面に異物が付着したまま圧延ロールやレベラーロールに通したときに発生するキズのこと。

か行

紙巻(かみまき)
包装紙を巻いて梱包すること。
機械的性質(きかいてきせいしつ)
引っ張り強さ、伸びなど鋼材の性質を指す。機械的強度とも。一般には引張強さのことを指す。
球状化焼鈍
(きゅうじょうかしょうとん)
炭化物を球状化させることを目的とした焼鈍。

球状化焼鈍

球状化率(きゅうじょうかりつ)
球状化された炭化物の割合。
矯正(きょうせい)
鋼板をまっすぐにする工程。
黒皮(くろかわ)
スケールを参照
黒膜(くろまく)
スケールを参照
ケイ素鋼(けいそこう)
電磁鋼の一種。ケイ素を加えた鋼。変圧器やモーターの鉄心用磁性材料として用いられる。
ゲージ鋼板(げーじこうはん)
磨き特殊鋼板。工具鋼の板を冷間圧延ー焼鈍し、加工性の優れた状態にしたもの。
下駄付き(げたつき)
リフトやクレーンで運搬しやすいように梱包の下にバン木を配した梱包のこと。
コイル圧延(こいるあつえん)
コイル状に巻かれた鋼板を連続的に圧延し、コイル状に巻き取っていく。

コイル圧延

硬度測定(こうどそくてい)
ロックウェル硬度計などを用いて鋼板の硬さ(硬度)を測ること。硬度の要求品質は「HRB90以下」などで表現される。
圧延率と焼鈍温度を組み合わせて要求硬さに近づける。

硬度測定

高炉(こうろ)
鉄鉱石を溶かして製鉄するための炉。
高炉メーカー(こうろめーかー)
高炉を持っている製鉄会社。

さ行

酸化皮膜(さんかひまく)
スケールを参照。
酸洗(さんせん)
熱間圧延材の表面についているスケールを酸に漬けて除去する工程。

酸洗

仕上がり寸法(しあがりすんぽう)
顧客要求寸法。
仕上げ切断(しあげせつだん)
鋼板を要求寸法(幅、長さ)に仕上げるために切断すること。
シート圧延(しーとあつえん)
シート(鋼板)を1枚1枚圧延していくこと。

シート圧延

四方切り(しほうぎり)
鋼板の四辺をまっすぐにするために切り落とすこと。
シャーリング(しゃーりんぐ)
目的とする幅と長さに仕上げる切断工程。

シャーリング

焼鈍(しょうどん)
鋼板を軟らかくすることを目的とした熱処理。

焼鈍

スケール(すけーる)
熱間圧延の時に鋼板の表面につく酸化鉄(=黒皮)。
切断(せつだん)
鋼板を切断する工程。
反り(そり)
鋼板が板厚方向に曲がった状態。

た行

脱炭(だったん)
焼鈍炉内に酸素が侵入することにより、表面付近の炭素が抜ける現象。
脱炭が起こることによって、材質本来の機能を果たさなくなってしまう。
ダレ(だれ)
シャーリング特有の切断形状のこと。
炭化物(たんかぶつ)
鉄の炭化物。鉄の組織内に分布しており、炭化物のコントロールが加工性に大きな影響を与える。
炭化物が完全に球状化された状態は、その材質での最も軟らかい状態になる。
電磁鋼板(でんじこうはん)
電気エネルギーと磁気エネルギーの変換効率が高い鋼。
電磁軟鉄(でんじなんてつ)
電磁鋼の一種。炭素含有量を抑えて電磁特性を向上させた鉄。純鉄SUYP、SUYB。

電磁軟鉄

特殊鋼(とくしゅこう)
炭素鋼に合金元素を含有させた鋼。⇔ 普通鋼

特殊鋼

な行

中高(なかだか)
鉄板の真ん中が両端よりも厚いこと。圧延した板で起こりやすい。
熱間圧延(ねつかんあつえん)
再結晶温度以上で圧延すること(赤い状態)。
熱間圧延鋼板
(ねつかんあつえんこうはん)
熱間圧延で製造された鋼板。
伸び(のび)
引張試験において、試験片が破断したときの標点間の長さと元の標点距離との差。

は行

バッチ炉(ばっちろ)
複数の鋼板を1つにまとめて熱処理をする形式の炉。
処理に時間はかかるが、均質な性状を得られやすい。
バリ(ばり)
シャーリング特有の切断形状のこと。
バンド締め(ばんどじめ)
鋼板を鉄の帯で結束すること。
引張強さ(ひっぱりづよさ)
引張試験において、最大荷重を試験片の平行部の原断面積で除した値。

引張強さ

普通鋼(ふつうこう)
5元素が入っただけの鋼。炭素鋼。
※機械構造用炭素鋼(S45Cなど)は特殊鋼に分類される。⇔ 特殊鋼

普通鋼

平坦度(へいたんど)
鉄板にどれだけ歪みがないかを表す数値。
平面台に鉄板を置いたとき出来る隙間の幅で平坦度を測る。
母材(ぼざい)
圧延や焼鈍をするために投入する鋼板、素材。
ホット材(ほっとざい)
熱間圧延鋼板。

ま行

無酸化光輝焼鈍
(むさんかこうきしょうどん)
表面を酸化させないようにする焼鈍。焼鈍前と同等の表面を保つ事ができる。
無酸化雰囲気炉
(むさんかふんいきろ)
無酸化光輝焼鈍を施すための炉。

や行

要求硬さ(ようきゅうかたさ)
常温で圧延すること。
要求寸法(ようきゅうすんぽう)
顧客が要求する寸法。板厚×幅×長さ
横曲がり(よこまがり)
板を寝かせて真上から見たときに、バナナのように曲がっている状態のこと。キャンバーとも。

ら行

冷間圧延(れいかんあつえん)
常温で圧延すること。

冷間圧延

冷間圧延鋼鈑
(れいかんあつえんこうはん)
冷間圧延で製造された鋼板。

冷間圧延鋼鈑

レベラー(れべらー)
鋼板をまっすぐにするための機械。

レベラー

ロール圧延(ろーるあつえん)
ロールで圧延すること。

ロール圧延

わ行